乳房再建をご希望の方へ

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乳房再建をご希望の方へ

Q&A

乳房再建について

Q手術時間が長いようですが、体に影響はありませんか?

A現在の全身麻酔薬は、昔と比べ大変進歩しており副作用の出現は、ごくまれです。確かに手術時間は長くなりますが、重要臓器を扱う開胸、開腹、 開頭手術とは異なる体の外表部の手術ですので、手術による生命の危険はありません。

Q長い手術により出血量が増え、輸血を必要とすることはありませんか?

A出血を極力抑えるように手術をしており、外科、形成外科の手術を合わせても平均出血量は600cc以下です。
現在までに約350人ほどの患者さんが、乳房再建を受けられましたが輸血を要した患者さんはもともとひどい貧血があった数名だけです。健康な方なら体重の2%内外の出血には輸血 する必要はありません。

Q再建した乳房はどのような形ですか?

A再建乳房は、全くもとの乳房と同じ形ではありません。全体的な形としては、あまりとがらない平に近い形です。
また再建した乳房は自然の乳房より下垂がおこりにくいので、若いときの乳房の形に近くなります。

Q再建した乳房は左右対称ですか?

A大体左右対称になるように時間をかけて再建するわけですが、たとえば腹部には脂肪が多くありかつ胸の小さい方は再建乳房がやや大きくなることがあります。
このような場合は、術後12ヶ月以上経過してから行う二次修正時に脂肪吸引法によって小さくすることもできます。
また再建乳房がどうしても小さい場合には、二次修正時に生理食塩水が入った特別な袋(プロテーゼ)を入れて大きくしたり、背中からの広背筋々皮弁を使ってバランスを取ります。 いずれにせよ最初の手術でできる限り対称になるようにしています。

Q誰でも乳房再建を受けられますか?

A20代から70代の方々が、いままで安全に乳房再建を受けられました。基礎疾患(高血圧や糖尿病など)がある方でも再建を受けることは可能です。
但し、基礎疾患の種類や程度にもよりますので、必ず手術前に形成外科担当医にご相談下さい。

Q乳房再建を受けたあとに術後の化学療法や放射線治療は受けられますか?

A通常の場合と同様、傷が治り次第化学療法・放射線治療を受けることが可能で効果も同じです。大体術後3週位で上記追加療法が可能です。
あなた自身の組織で再建した乳房ですので化学療法などで形がくずれることはありません。

Q結果に満足できない場合はどうしたらよいのでしょうか?

A乳房再建を行っても完全に左右対称の乳房が出来る訳ではありません。
手術前に必ず形成外科医の診察を受け、手術内容や予測される結果について話し合うことが重要です。その手術内容などに納得できない時には、 乳房再建を延期された方が良いでしょう。必ず乳房再建を同時に行うことはありません。作った再建乳房が大きすぎたり位置の不整があった場合には、 再度患者さんと相談し二次修正を行います。 二次修正は術後12ヶ月以降に行います。内容によりますが、1週間ぐらいの入院が必要です。
尚、術後の体重増加により再建乳房が大きくなりアンバランスになる ことがあるので、術後の体重維持は重要です。

Q乳房再建の合併症には、どのようなものがありますか?

A現在まで生じた合併症は術後血腫(血が溜まること)、筋皮弁部分壊死、 筋皮弁の脂肪硬化(筋皮弁の中の脂肪部分への酸素供給が十分でない場合その一部が硬くなります)、縫合不全(キズが開く)などがあります。
これはもともと肥満・糖尿病・高血圧などの合併症を持つ方に起こり易いのですが、発生頻度はおおよそ以下の通りです。

  • 術後血腫   :5%
  • 筋皮弁部分壊死 :7%
  • 筋皮弁の脂肪硬化:7%
  • 縫合不全   :3%

Q合併症を生じた場合、再建乳房の形はどうなりますか?その際、どのような再手術が必要になりますか?

A血腫や筋皮弁部分壊死の場合、血腫除去術や壊死部分の切除術を最初の手術から1週間以内に行います。
血腫除去の場合は再建乳房の形には影響はでませんが、筋皮弁の部分壊死の場合その部分が痩せた感じの乳房になります。
この場合、12カ月後の二次修正時に生理食塩水の入った袋 を埋めたり、他の組織(たとえば背中からの広背筋々皮弁)で足りなくなった部分への組織充填術を行います。壊死部分の範囲が広いときには、この組織充填術を壊死部分の切除術と同時に行うこともあります。
脂肪硬化の場合、形には影響がありませんので気にならなければ、そのままでもかまいませんが、気になる際は二次修正時に硬くなった部分を切除します。
形がくずれるときには、脂肪移植を行うこともあります。縫合不全の場合、その部分が小さいときは二次治癒(自然にキズがふさ がるのを待つ)で直し、12カ月後の二次修正の時に瘢痕形成術(キズをきれいにする手術)を行います。また、再縫合を必要とする場合もあります。
この場合も最初の乳房再建から1週間以内に行います。

Qこの手術でウエストは細くなりますか?また何_位痩せるでしょうか?

Aおへその下部から脂肪をとりますので下腹部はすっきりしますが、ウエストラインの部分からは脂肪をとりませんので基本的には変化がありま せん。
術後の体重の変化ですが腹部からとった組織の一部と切除された 胸部皮膚・乳腺の重さが減ることになりますが、多くて1kg程度ですので 体重の減少はごくわずかと考えて下さい。
術後1ヶ月くらいは腫れのため逆にウエストがきつくなることもあります。

Q乳首の再建はどのように行うのでしょうか?

A乳輪再建は、内股のやや褐色の皮膚を移植する方法があります。乳頭再建は手術をしない方の乳頭が大きいときには、形がくずれないように乳頭を部分的に切り取 り、移植する方法と、再建された腹直筋々皮弁の中から一部を利用して再建する局所皮弁法があります。
この場合腹の皮膚と脂肪で再建するため乳 頭の色は白いままです。どちらが良いかは、担当医とご相談下さい。
この手術は健康保険を使って受けることができます。(再建乳房乳頭再建術)